足首の捻挫とは?原因・症状・応急処置・再発予防について解説
「ただの捻挫だから、そのうち治る。」
「歩けるから大丈夫。」
このように考えてしまう方は少なくありません。
しかし、足首の捻挫はスポーツ外傷の中でも最も多いケガの一つであり、適切な治療やリハビリを行わないと、痛みが長引いたり、何度も捻挫を繰り返したりする原因になります。
今回は、足首の捻挫の原因や症状、応急処置、競技復帰までの流れについて解説します。
足首の捻挫とは?
足首の捻挫とは、関節に強い力が加わることで靱帯が伸びたり、一部または完全に断裂したりするケガです。
足首には複数の靱帯がありますが、約8~9割は**内返し(足裏が内側を向く動き)**によって起こるため、外くるぶし側の靱帯を損傷することがほとんどです。
特に損傷しやすい靱帯は、
- 前距腓靱帯(ATFL)
- 踵腓靱帯(CFL)
- 後距腓靱帯(PTFL)
です。
中でも、最も損傷しやすいのが**前距腓靱帯(ATFL)**とされています。
足首の捻挫が起こりやすい場面
足首の捻挫はスポーツだけではなく、日常生活でも起こります。
スポーツ
- ジャンプの着地
- 相手選手との接触
- ダッシュからの切り返し
- 急停止
- ボールを蹴った後の着地
日常生活
- 階段を踏み外す
- 段差につまずく
- ヒールを履いて足をひねる
- 凹凸のある道で足をひねる
足首の捻挫の症状
症状は損傷の程度によって異なります。
| 損傷の程度 | 主な症状 |
|---|---|
| 軽症(Ⅰ度) | 靱帯が軽く伸びる。軽い痛みや腫れがあり歩行可能。 |
| 中等症(Ⅱ度) | 靱帯の部分断裂。腫れや内出血が強く、歩行時痛がある。 |
| 重症(Ⅲ度) | 靱帯の完全断裂。強い腫れや不安定感があり、歩行が困難なことが多い。 |
応急処置はどうすればいい?
受傷直後は、現在推奨されているPEACE & LOVEの考え方に沿った対応が重要です。
受傷直後(PEACE)
- Protect(保護):無理に歩かず患部を保護する
- Elevate(挙上):足を心臓より高くする
- Avoid anti-inflammatory modalities:必要以上の抗炎症処置は避ける
- Compression(圧迫):テーピングや包帯で適度に圧迫する
- Education(教育):正しい知識を持ち、自己判断で無理をしない
回復期(LOVE)
- Load:痛みの範囲で徐々に体重をかける
- Optimism:焦らず前向きにリハビリを行う
- Vascularisation:軽い有酸素運動で血流を促す
- Exercise:可動域訓練や筋力トレーニングを段階的に行う
💡 強く揉んだり、痛みを我慢して運動を続けることは避けましょう。
捻挫を繰り返す理由
「一度捻挫すると癖になる」と聞いたことはありませんか?
実際には、捻挫そのものが癖になるのではなく、
- 靱帯が十分に回復していない
- 足首周囲の筋力が低下している
- バランス能力(固有受容感覚)が低下している
- 関節の動きが悪くなっている
これらが原因で再受傷しやすくなります。
そのため、痛みが引いただけでスポーツへ復帰するのではなく、リハビリまでしっかり行うことが重要です。
当院での対応
当院では、お身体の状態を確認しながら、
- 手技療法
- 物理療法(電気療法・超音波など)
- 圧迫固定(テーピング・包帯など)
を組み合わせ、一人ひとりの症状や回復段階に合わせた施術を行っています。
また、
- 足関節の可動域
- 筋力
- バランス能力
- 歩行やスポーツ動作
なども評価し、再発予防までサポートしています。
ジムを併設しているため、競技復帰に向けたリハビリやトレーニングも段階的に実施しています。
競技復帰の目安
| 損傷の程度 | 症状の目安 | 競技復帰の目安 |
|---|---|---|
| 軽症(Ⅰ度) | 靱帯が軽く伸びた状態。軽い腫れや痛みがあるが歩行可能。 | 約1~2週間 |
| 中等症(Ⅱ度) | 靱帯の部分断裂。腫れや内出血が強く、歩行時痛がある。 | 約3~6週間 |
| 重症(Ⅲ度) | 靱帯の完全断裂。不安定感が強く、手術が必要となる場合もある。 | 約2~3か月以上 |
※競技復帰の時期はあくまで目安です。痛みの有無だけでなく、可動域・筋力・バランス能力・競技特有の動作を確認したうえで判断することが重要です。
🏥 こんな症状は医療機関への受診をおすすめします
次のような症状がある場合は、骨折や重度の靱帯損傷を伴っている可能性があります。
- 歩くことができない
- 強い腫れや変形がある
- 外くるぶしや内くるぶしを押すと非常に痛い
- 痛みが数日経っても改善しない
整形外科ではレントゲンやMRIなどの画像検査、診断を行うことができます。
当院では、お身体の状態を確認し、必要に応じて医療機関への受診をご案内しています。
なお、整形外科を受診している場合でも、症状や受診状況によっては整骨院で施術を受けられるケースがあります。保険の取り扱いは負傷状況などによって異なるため、ご不明な点はお気軽にご相談ください。
まとめ
足首の捻挫は「ただの捻挫」と軽く考えられがちですが、適切な初期対応とリハビリを行わないと、慢性的な痛みや捻挫の再発につながることがあります。
早期に状態を確認し、回復段階に合わせた施術やリハビリを行うことが、スポーツ復帰への近道です。
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